Microsoft Teamsによる企業内オンライン経験学習のススメ

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※画像はイメージです

こんにちは!
キャリアコンサルタントの五十嵐です。
私が企業を対象に実施している、「経験学習」を促進するオンライン研修の概要についてお話します。
企業で人事・人材開発やマネジメントの役割を担う方々に、ご参考にして頂ければと思います。

1.「経験学習モデル」を促進するために必要なこと

人材開発やマネジメントに関心をお持ちの方であれば、一度は、組織行動学者デービッド・コルブ氏が提唱した「経験学習モデル」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。
学習のプロセスを、「経験」→「省察」→「概念化」→「実践」の4つに分けたモデルです。
初めて聞いたという方は、以下のサイトの解説記事をご参照ください。

講師が複数の受講者を対象に行うような一般的な集合研修では、なかなか行動変容につながるような学習効果は得られません。
「研修」ではなく「経験」から学ぶのが、「経験学習モデル」の本質です。
「経験学習」はとても学習効果が高いのですが、学習する本人が独力で進めるのはかなり難しいです。

組織として「経験学習モデル」を効果的に進めるには、例えば、次のようなことを考える必要があります。

・どのような「経験」が必要なのか?
・「経験」をどのように「概念化」に結びつけるのか?
・どのような「実践」への行動変容を期待するのか?

つまり、「経験学習」を促すためには、モデルを促進するための「デザイン」が必要なのです。
また、そのプロセスを進めるための「支援者」「共に学ぶ他者」の存在も欠かせません。
そのため、やはり何らかの研修プログラムによって「経験学習モデル」を促進させるべきでしょう。

2.Microsoft Teamsによる企業内オンライン経験学習モデルの概要

「経験学習モデル」を促す研修をオンラインで実施するためのツールは、Microsoft Teamsが最適です。
その理由は後でお話します。
ここでは、Microsoft Teamsによる企業内オンライン経験学習モデルの概要をご紹介します。

まず、研修の全体設計のイメージは、以下の図をご覧ください。

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図中の中心の円は、「経験学習モデル」を簡略化した、「学習サイクル」の流れを示しています。
その外側の円は、「学習サイクル」に対応する研修受講者のTeams上の活動を示しています。
さらにその外側の円は、「学習サイクル」と「Teams」上の活動に対応した、研修受講者の「職場」での活動を示しています。

さらに詳しくは、各プロセスの解説を加えた以下の図をご覧ください。
研修は①~⑦の順番に沿って進んでいきます。

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こちらで、本モデルに沿った研修の概要についてご理解いただけたのではないでしょうか。

3.Microsoft TeamsとZoomの大きな違い

最近はオンラインでの研修や講演・ワークショップなどのイベントが増えてきました。
そのほとんどがZoomを使っているようです。

では、なぜ、経験学習を促進する研修にはMicrosoft Teamsが最適なのでしょうか?
それは、「組織内コラボレーションツール」だからです。
組織でチームを組んで共同で仕事を進めるための様々な機能があります。

かたやZoomは、あくまでもテレビ会議ツール」です。

Microsoft TeamsとZoomとの大きな違いは、そもそもの目的にあります。
Microsoft Teamsは、様々な「仕事」を共同で進めるための「コラボレーション」を行うツールです。
Zoomは、をオンラインで「ミーティング」を行うツールです。

単にテレビ会議の機能だけ見れば、現在のところは、「ミーティング」ツールであるZoomの方が優れています。
そのため、1回限りのイベントや短時間の研修では、Zoomが良く使われています。

しかし、「経験学習モデル」は、1回限りのイベントや短時間の研修のみで進めることはできません。
「支援者」や「共に学ぶ他者」との「コラボレーション」による学びが必要です。
そのため、「経験学習モデル」を促す研修を、オンラインで実施するためのツールは、「組織内コラボレーションツール」としての機能を備えたMicrosoft Teamsが最適なのです。

4.Microsoft Teamsのメリット

「経験学習モデル」を促す研修にMicrosoft Teamsを活用するメリットは、大きく3つあります。

①研修に使用する資料を保管し参加者同士で共有できる

テキストやワークシート、受講者が作成した課題のアウトプット資料など、研修に使用する様々な資料を、「チャネル」という特定の場所に保管しておくことができます。
参加者も講師も運営スタッフも自由に資料やメッセージを投稿できます。
資料は、テレビ会議の前でも後でも保管できるので、研修プログラムの実施期間の長短に関わらずいつでも共有できます。
Zoomでもテレビ会議中の資料の共有は可能ですが、終了後に共有するには別の対応が必要になります。

②参加者が継続的に交流できる

テレビ会議を実施しなくても、「チャット」で研修プログラムの参加者同士が自由に交流できます。
また、投稿した資料の内容について、講師や参加者がコメントをつけることもできます。
グループ別に「チャネル」を作成すれば、グループメンバーが共同して研修の課題に取り組むこともできます。
Zoomでは、テレビ会議中だけしかチャットはできません。
同じことをするなら、何か別のツールを組み合わせる必要があります。

③参加者による資料の共同編集がやりやすい

使い慣れたパワーポイントやワードなどOfficeアプリケーションが、Teams内でも使えるので、複数の参加者による資料の共同編集をスムーズに実施できます。
既に組織内で、業務ツールとしてクラウドサービスのMicrosoft 365を導入していれば、より多様な学びのコラボレーションが可能になります。
Zoomでは、テレビ会議中にホワイトボード機能は使えますが、継続的に共同で資料を作成するには、別のツールと組み合わせる必要があります。

5.Microsoft Teamsが向いている研修のタイプ

今まで、広く普及しているZoomと比べたMicrosoft Teamsメリットについてお話してきました。
まとめると、以下のような研修のタイプには、Microsoft Teamsが向いていると言えるでしょう。

①同一組織に属するメンバーを対象とした研修
②複数日程のセッションを組み合わせたプロジェクト型の研修
テレビ会議以外に実務として取り組む事前・事後課題を設定する研修
④参加者同士が共同で課題に取り組むアクションラーニング
⑤業務ツールとしてMicrosoft 365を導入している法人内での研修

これ以外のタイプの研修であれば、Zoomの方が便利だと思います。
もちろん、Microsoft Teamsには色々とデメリットもあります。
数時間から1日間で不特定多数の人を対象とした研修や講演イベントを実施する場合は、特に運営面で、そのデメリットの方が大きくなります。
単なる「テレビ会議ツール」として使う場合は、あえてMicrosoft Teamsを使う理由は無いと思います。

6.まとめ

以上、Microsoft Teamsによる企業内オンライン経験学習モデルの研修についてお話させて頂きました。

この記事でお伝えしたかったことは、大きく以下の3つです。

①一般的な集合研修よりも学習効果が高い「経験学習モデル」を推進すべきであること
Microsoft Teamsによる企業内オンライン経験学習モデルの概要について
③オンラインで「経験学習モデル」を推進するツールとしてMicrosoft Teamsが最適であること

本記事では、上記以外のMicrosoft Teamsの細かい機能や運営面のノウハウには触れませんでした。
まずは、概要について大まかにご理解頂きたかったので、具体的な研修のケースも割愛しました。
それらのことについては、また改めて記事にできればと思います。

最後までお読み頂きありがとうございました!