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死生観を磨くと何が起きるのか?

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※画像はイメージです

あなたは、どのような「死生観」を持っていますか?

やはり、それは深くて難しい問いでしょう。
もちろん、絶対的な正解は無いし、人によって違いがあって当然だと思います。

私にとっての「死生観」の根本には、多摩大学大学院の田坂広志名誉教授から学んだ言葉があります。

田坂教授は、人生における三つの真実として、こう言っています。

人は、必ず死ぬ。
人生は、一度しかない。
人生は、いつ終わるか分からない。

全く無駄がなくシンプルですが、まさに真実の言葉だと思います。

田坂教授は、がんを患い絶望の淵に立たされた経験があります。
だからこそ、死に向き合い、突き詰めて考え抜いた末に、この究極の「人生の真実」に辿り着いたのでしょう。

あまりにも当たり前すぎる言葉ですが、大切なのは、この「人生の真実」を深く信じ、覚悟を定めることだと思います。

人は、必ず死ぬ。
人生は、一度しかない。
人生は、いつ終わるか分からない。

こう覚悟を定めると、何が起きるのか?

日常生活が、奇跡の瞬間の連続に変わります。

例えば、朝、目を覚まして起き上がるとき。

人生はいつ終わるかわからないのに、今日も生きられる。
それは、当たり前の事ではなく、有難い奇跡ではないか。

人は必ず死ぬという覚悟を定めていれば、そう思えてくるはずです。

そして、「人生の真実」は、自分だけでなく家族など他の人にとっての真実でもあります。

例えば、自分の家族の顔を思い浮かべて、心の中でこう言ってみる。

この人は、必ず死ぬ。
この人の人生は、一度しかない。
この人の人生は、いつ終わるかわからない。

そう思うなら、いつもの家族と一緒に囲む食卓であっても、それが有難い奇跡の瞬間に変わるはずです。
私は今は妻と娘と一緒に暮らしていますが、いつかは、確実に、その家庭生活にも終わりが来るのです。

そう覚悟を定めると一抹の寂しさや悲しさは感じますが、家族に対して、何か色々と腹の立つことがあったとしても、たいていは許せる気になります。

もちろん、私にも「死」に対する恐怖はあります。

「死生観を磨きましょう」とか人には言っても、いざ自分が、がんを宣告されたとしたら、きっとジタバタすると思います(笑)

しかし、例えそうだとしても、「人生の真実」に対する覚悟を定め、死生観を持つことによって、「現在」という時間の価値を、お金では買えない「奇跡」に高めることができます。

そして、今日も生きていることに感謝できるようになる。
そして、いつ死んでもおかしくないのに、今日も生かされていることの意味を問いたくなる。

その問いが、「使命感」を生み出し、より人生が充実してくるように思います。

だから、「死生観」を意識するのは、早い方がいいと思います。

イノベーションの大家として有名なハーバード・ビジネススクールのクレイトン・クリステンセン教授は、心臓発作、がん、脳卒中と、大病を重ねて患った経験を踏まえ、こう言っています。

自分自身の不運と抱えてしまった問題ばかり考えていて、私はほかの人たちを助けたり奉仕することについて考えるのをすっかり忘れていました。
人々の生活を向上するために何ができるのかを考えるのではなく、私は自分の問題、自分の欲求、自分にとって必要なことばかりを考えていたのです。
私の不幸の原因は自分自身のそうした自己中心的な考え方なのであって、自分自身を“復興”するプロセスを通して、幸福とは私利、私欲、私心を捨てることによって初めて手に入れられる心の安息なのだと気づいたのです。

企業間競争に勝つための理論を追及するビジネススクールの教授も、大病によって死を意識したことによって、社会に対する使命感が芽生えてきたのでしょう。

やはり、売上や効率を上げることを求められる、忙しいビジネスパーソンほど、意識的に、「死生観」を磨く時間をとるべきでしょう。

ちなみに、以前の記事でもお知らせしましたが、「死生観」を意識するきっかけの場にもなるように、「ドキュメンタリー映画「がんと生きる 言葉の処方箋」の自主上映トークショーを開催します。
実施要項や趣旨の詳細は、以下のリンク先のサイトをご参照ください。
参加を希望される場合は、チケットのお申し込みもこちらからお願いします。