昨年の9月から、毎月2回、児童養護施設を訪問して、入所中の中高生向けに、キャリア教育の年間プログラムを実施しています。
大まかな内容やコンセプトついては、以前の記事を参照してください。
ブログの更新を怠っていたので、かなり前の記事になりますが・・・(笑)
なんでそんなことを始めたかというと、私も、子供の頃に暗く貧しい家庭で育ったからなんです。
私の生い立ちについては、このブログの「ABOUT」のページを参照してください。
今では、なんとか自分も「身の丈に合ったしあわせ」を感じられるようにはなりました。
もちろん、上を見て比べていたらきりがありませんが。
本業の方では、サラリーマンとして、主に大企業の社員の方向けの人材開発に関わる仕事をしてきました。
でも、ある程度恵まれた大企業の方よりも、やっぱり、昔の自分と同じような世の中の片隅で逆境に置かれている若者を応援したいという気持ちが強くなってきたんです。
もちろん、それは余計なおせっかいなのですが・・・(笑)
そんな私が共感を覚える方が、キングコングの西野亮廣さんです。
西野さんは、バッシングも多いようですが、私は、世の中の片隅で辛さを耐え忍んでいるマイノリティの人々に対する優しさを持った方だと思っています。
西野さんは、以前、心血を注いで制作した絵本「えんとつ町のプペル」を無料で公開して、(良くも悪くも)大きな話題になりました。
以下のリンク先で無料で読むことができますが、今読んでも、うるっと涙が出そうになります。
西野さんは、その末尾で、「えんとつ町のプペル」を無料で公開した想いをこう綴っています。
それに、人間が幸せになる為に作り出した『お金』で、人間に格差ができるのなんて、やっぱり全然面白くない。
お小遣いなんて貰えない幼稚園児や小学生が、出費が重なって金欠になった学生や主婦が、何かの事情で本屋さんまで足を運ぶことができなくなってしまった人達が、それでも手に入れられるモノにしたい。
この言葉を読んで、とても共感しました。
私も、同じような想いで、児童養護施設でのキャリア教育を無償で実施しています。
その西野さんが新作絵本を完成させたようで、今日、作品にかける真摯な想いを書いた記事がブログにアップされていました。
記事を読んで、またまた共感してしまい、思わずAmazonに飛んでポチってしまいましたが・・・(笑)
タイトルは、「チックタック~約束の時計台~」です。

- 作者: にしのあきひろ
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2019/04/18
- メディア: 単行本
なぜ、「時計台」をモチーフにしたのでしょうか?
ブログには、こう書かれていました。
時計の針というのは面白くて、長針と短針が追いかけ合いっこをして、毎時間重なることが約束されているのですが、11時台だけは、短針が逃げ切ってしまい、針が重ならないんです。
次に、二つの針が重なるのは、12時。
鐘がなる時刻です。大きな結果が出る前に、堪え忍ぶ時間帯があるのは、きっと、僕も、あなたも、他の皆さんにもあって、それが時計でいうところの「11時台」だと自分に言い聞かせることができれば、
「大丈夫。針は必ず重なるから」
と言い聞かせることができれば、少しは救われることがあるだろうな、と。
そうなんです。
逆境のまっただ中にいる時は、どうしても未来が信じられなくなってしまい、「しあわせになる努力」から逃げたくなってしまいがちだと思います。
陥った心の闇が深ければ深いほど、光が遠く感じられてしまうから。
でも、たとえダメ元だったとしても、淡い光を見続ける気持ちを持ち続けることができれば・・・。
きっと、それぞれの「身の丈に合ったしあわせ」を掴むことができるでしょう。
改めて自分の人生を振り返ってみると、そんな風に思えてきます。
私が実施している児童養護施設の中高生達に対するキャリア教育の根底にあるのは、「しあわせになるのを諦めてはいけない」というメッセージです。
児童養護施設だけでなく、まだまだ世の中には、逆境の中で生き辛さを抱えている人がたくさんいるでしょう。
たとえ人から虐げられたり、自分で自分を虐げてしまうことがあったとしても、明るい未来を信じ続けるべきだと思います。
「大丈夫。針は必ず重なるから」
そんな想いが、「チックタック~約束の時計台~」を通して、世の中に広まって欲しいなって思います。
予約販売なのでまだ読めませんが、ブログに載っている絵もキレイですし、届くのが楽しみです!
※画像は著者の許諾を得て掲載しています。