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東京大学i.schoolに学ぶ、効果的なイノベーション・ワークショップの公式

 

イノベーションの創出に向けて創造的なアイディアを導き出すためのワークショップを、効果的なものにするポイントは何でしょうか?

 

一言で言うと、このような公式になると思います。

 

メソドロジー×ダイバーシティ=アイディア

 

ここでは、メソドロジーという言葉は、ワークショップで活用する、ある程度効果が検証されている創造性を高めるための方法論という意味で使っています。
ダイバーシティという言葉は、ワークショップに参加者として関与するメンバーの多様性を指しています。

 

上に書いた公式は、イノベーティブな人材を育てる場として東京大学に設立された「i.school」のワークショップに参加した時に、強く感じたものです。

 

最近では、慶応大学OPEN KiDSなど、イノベーションの創出に力をいれる大学も増えてきていますが、東京大学i.schoolは2009年に設立され、日本では先駆けといえる存在であったと言えるでしょう。

 

東京大学i.schoolのコンセプトや活動については、冒頭に画像リンクを掲載した「東大式 世界を変えるイノベーションのつくりかた」という本に書かれています。

 

そのi.schoolが主催する「東京大学i.schoolのワークショップから考えるワークショップ・デザインとファシリテーション」と題するワークショップが、2013年12月に開催され、私も参加してきました。

 

ワークショップの参加者は、イノベーション・ワークショップの実践と研究に興味のある研究者や社会人、大学院生で、一般の応募者から選抜された方や、i.schoolの関係者の方々です。

 

主旨は、i.schoolが開発したワークショップを体験してから、その改善の方向性などを評価することです。

「暮らしの中のロボット」というワークショップを体験し、設計思想や期待している教育効果をi.schoolディレクターの横田幸信さんが解説した後に、参加者がその内容についてディスカッションするという構成でした。

 

横田さんのイノベーションに対する考え方や、i.schoolでの取り組みについては、TEDxTodaiでのプレゼンテーション動画を参照してください。

 

 

繰り返しになりますが、先に書いた公式については、そのワークショップから改めて感じさせられたことです。

 

「暮らしの中のロボット」に使われているワークショップのメソドロジーは、5年間のi.school活動の中でアイディア創出の効果が検証されているものです。

 

そのメソドロジーに基づいたワークショップの体験においては、私のような企業の人材開発の実務家だけでなく、大学で教鞭をとっているデザイナーの方や、NPO法人で代表として活動している方、東京大学大学院の学生の方など多様なバックグラウンドの方々と一緒に、アイディアの創出に取り組みました。

 

参加者の方々は、多様性の高さはもちろんですが何か新しいものを生み出すことに対する意識も高く、ワークショップの活動から多くの創造的な示唆を得られました。

 

メソドロジー×ダイバーシティ=アイディア

 

この公式は特に目新しいものではありませんが、あらためてその重要性に気付かされました。

 

方法論が正しくても、参加者の多様性や意識がゼロならば、アウトプットとなるアイディアのレベルも下がるでしょう。
そして、その逆でも結果は同じでしょう。

 

そして、イノベーションの実現において重要なのは、「ワークショップのその後」です。

後半の参加者の方々とのディスカッションの方向性も、ワークショップの前後に関するものに流れていきました。

 

今後は、イノベーションの実現に向けて、企業や大学、そして個人が連携して「ワークショップのその後」のデザインのあるべき姿を描いて行くことが益々重要になるでしょう。